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#59 専門家にタダで質問することについて

ブログやSNSによって、容易に専門家にコンタクトを図ることが出来るようになりました。それに伴って、専門家に対して質問をする人を目にする機会があります。内容は様々であり、ネットで調べたらすぐにわかりそうなものや、面識がないにも関わらず具体的な回答を要求しているようなものもあります。

よく言われることは、「専門家がその知識を得るために、多大な時間と労力とお金をかけてきた」わけであって、それをタダで質問すること、そして結果的に貴重な時間を奪う行為は失礼にあたるということです。

ただ、質問者の礼儀であったり、質問の内容が受ける側にとって発展性があると感じるか否かによっても、回答するかどうかは違ってくることもあると思います。ブログやSNSで質問に答えるかどうかは、仕事ではないですから自由であることが前提です。

ネットで調べたらわかるようなものは、「それくらい調べて下さい」となるでしょうし、前提を共有出来ない内容なのであれば、いくらやりとりをしても不毛ですから、回答する気にはならないかも知れません。

そうではなくて、一言で解決出来そうな内容であったり、質問者の視点に興味を持ったり、何かしら協力したいと思わせる要素があるといったケースであれば、タダかどうか関係なくやりとりをすることもあると思います。

個人的には、「その知識を得るために、多大な時間と労力とお金をかけてきた」かどうかは大して重要なことではありません。興味があって進んで取り組んできたということがベースとしてありますから、苦労したものをタダで教えるわけにはいかないという感覚はありません。

色々な人がいるのは当然ですが、周りを見てみると、話出したら止まらないとか、聞いてもないことまで夢中で話すといった人が多くいます。自分が好きなこと、興味があることを共有したり、それが他人の役に立つことが報酬になっているのかも知れません。

もちろん、時間は有限ですし、例えばフリーランスで働いている人にとっては、いつまでもタダで質問してくるだけといった人ばかりだと仕事になりません。タダかどうかというよりも、気遣いがあるかどうかという部分が重要だったりするのかも知れませんけど。

私は理学療法士なので、身体のことについて知人や友人から質問や相談を受けることがあります。「タダで聞いてくるなんて」とは全く思いませんが、本当に困っているのか、とりあえず聞いているだけなのかでは違ってきます。

自身の専門性に関することなので、「中途半端なことはしたくない」ということが個人的には重要なことです。もし本当に困っていて、力になれそうなケースであれば、タダかどうか関係なく協力すると思います。もちろん時間があるかどうかなど、様々な要素は関係するでしょうけど。

「中途半端なことはしたくない」ので、極端に言えば仕事と同じような手順で、時間を割きます。ですから、「とりあえず聞いてみた」という程度だと、その空間を共有出来ませんし、上手くいかないはずです。

「とりあえず聞いてみたけど、実は大して困ってない、興味はない」という人を相手に、時間と労力を割く意味は見出せません。というより見出す気になりません。

「専門家がその知識を得るために、多大な時間と労力とお金をかけてきた」わけであって、それをタダで質問すること、そして結果的に貴重な時間を奪う行為は失礼にあたる

という最初の文章に戻って考えてみると、「タダかどうか」というよりも、「質問者の真剣さと、相手への配慮があるかどうか」が重要であるという意味合いがあるように思います。それを示すひとつが、お金であることもあるはずです。そのように考えると、特にフリーランスの人がその辺りをシビアに捉えているのは、理解出来る気がします。

「やるなら真剣に」ということを共有出来るかどうかは、重要なことだと思います。やる気のない学生をやる気にさせることはバイザーの仕事ですが、学生が積極的だとすればそれに応えようとすることは自然なことだと思います。

出し惜しみしないと枯渇する程度なのであれば、そもそも専門家なのかという話もありますが、学生以上に真剣に取り組む必要があると思います。バイザーの利点は自分自身が真剣に取り組まないとやっていけないことを認識することもあると思います。

「タダかそうでないか」というのは、ひとつの形であって、相手の立場を考えて丁寧に関わろうとする姿勢が必要なのだろうと考えています。

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