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#34 トレーニングなどの成功体験について

フィットネスクラブで勤務していた頃は、経営ですから当然ですが、会員数やその動向を確認することが求められました。新規入会数をどうやって増やすか、退会者をどうやって減らすか、そういった会議やミーティング、具体的な施策を実行していました。

退会者を減らすための施策としては色々あると思います。ちなみにこれから書くことは、そういったことを具体的に提言したいわけではないことは、あらかじめ断っておきます。その上で話を進めていきます。

フィットネスクラブを地域のコミュニティとして機能させるというのも、もちろんあると思います。フィットネスクラブの在り方というような大きな話をするつもりはありませんが、個人的には前提として、フィットネスクラブは「主に運動による効果を出すところ(もちろん個々の目標あってのこと)」だと考えています。

私も例にもれずですが、フィットネスクラブの会員になっても、退会する人はかなり多いです。クラブは違ってもまた入会する人もいれば、一度きりという人もいます。退会すること自体は特別なことではないと言えます。そもそも長年通い続ける人の方が、割合で言えば少ないですね。

そう考えると、退会防止という観点も必要だと思いますが、少し長い目でみて「また通っても良い」と思わせることが出来るかという観点もあっていいと思います。

そのためには、何かしらの「成功体験」が必要だと思います。運動によって何らかの変化を実感した、何らかの恩恵を受けた、そういった経験(記憶)があれば、タイミングが合えばまた入会するかも知れません。

長々とフィットネスクラブを例に書きましたが、今回のテーマはここです。何かしらの「成功体験」の有無は、特に未来指向的な意識に与える影響は大きいと考えています。

例えば、フィットネスクラブに通っていた経験がある患者さんは、運動に対してポジティブな印象を持っている人も多いと感じます。これは何かしら、運動によって変化を実感したからかも知れません。

「これをすれば良くなる」と思っていますから、「これで本当に良くなるのか?」と思っているよりも、ポジティブに取り組むことが出来ます。学習の観点から考えても、このような動機づけは重要であると思います。

患者さんだけでなく、セラピスト側の視点としても同様に、小手先のアプローチによる変化といった目先の報酬に捕らわれることなく、短期的な視野と長期的な視野を併せ持って、患者さんのより良い未来をイメージすることも重要だと考えています。

レジスタンストレーニング経験ひとつをとっても、ディトレーニング後からの再開はマッスルメモリーがポジティブな効果を発揮するといった話や、運動学習の影響はもちろんのこと、トレーニングによって変化を経験した、恩恵を受けた「成功体験」も重要だと思います。

フィットネスクラブでの運動経験にしろ、病院などでのいわゆるリハビリ経験にしろ、それらの成功体験として対象者が記憶するか否かという観点で考えると、やはり何らかの望ましい変化(結果)を出すということは、それぞれの立場の専門家にとって重要な役割のひとつだと言えると思います(ケースによるのは当然ですが)。

報酬はさまざまですし、対象者のそれまでの「成功体験」に依存するという趣旨ではありませんが、各種専門家がそれぞれの立場でより質の高いものを提供することによって、より良い相互作用が生まれるのではないかという考えを含んでいます。

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