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#24 フィットネスクラブが担えることを考えてみました。

外来のリハを受ける予定のない退院する患者さんが、「退院したらどんなリハビリをしたら良いですか?」と聞かれることがあります。必要な場合は入院中に行っていること、ポイントは基本的に変わらないので、その旨を伝えると納得されます。しかしながら、漸進性の原則や過負荷の原則など、トレーニングの原則に則ると、入院中の指導だけでは限界があります。

「生活自体がリハビリだ」というセリフはもちろんわかりますけど、何も気にせずに普通に生活すれば良いケースもあれば、抑えておきたいポイントがあるケースもあります。

「リハビリ」という言葉自体がどうかという部分もありますけど、一般的に用いられている言葉を敢えて「リハビリテーションとは?」と患者さんに説明する必要は個人的にはあまり感じません。日常生活(退院後の次の生活)にスムーズに上手く適応出来るように、患者さんやご家族、それぞれの専門職が協力し合うことが必要だと考えています。

ここでは、「リハビリテーションとは?」という話は置いといて、一般的に言われる「リハビリ」として使用します。とは言え、「リハビリ」という言葉から、マッサージといった徒手療法であったり、物理療法、局所的な筋力増強運動などをイメージする人も結構多いようです。それらはある目的を達成する為のひとつの手段に過ぎません。

「リハビリ=チマチマした単関節運動」といったイメージを持つ人もいるようですけど、何故それが必要なのか、何に繋がるのかを理解していれば問題はなく、いわゆる健常者がフィットネスクラブで運動しているよりも、しっかり運動するといったことも当然あります。患者さんだからこそ、しっかり運動する必要があるとも言えます。

さて、話を戻しますが、入院中に十分なリハビリを受けて退院することは少なく、日常生活は自立レベルであったとしても、体力レベルが低下していることも多くあります。早期退院を目指す流れですから、退院後どうするかということが重要になります。

例えば、仕事中の事故で骨折し、骨癒合は順調で特に運動制限もなく、著明な感覚障害も運動麻痺もないけれども、日常生活レベルより高い体力レベルを要する仕事に復帰するには不十分というケースがあります。こういったケースは、「退院後のリハビリは〜」というニュアンスではなく、「退院後のトレーニングは〜」というニュアンスの方が適切だと思います(個人的には入院患者さんであっても、「リハビリ」という意識はありませんが)。

上記はあくまで一例ですが、こういったケースは、スポーツ科学、体育学の専門職が適任だと思います。現状を考えるとフィットネスクラブのスタッフが適任かどうかは疑問もありますが、医学的な知識が必須というわけではなく、解剖学、運動学、運動生理学といった基礎知識と、トレーニング指導の技術があれば対応出来ると思います。

医学的な知識はあるに越したことないですし、時には必要ですが、トレーニングで治すわけではないですし、安全で効率的で効果的なトレーニング指導が出来れば良いと思います。局所的な機械的ストレスを避ける必要があるなら、そのように適切なフォームを指導すれば良いわけです。

トレーニングの原則は普遍性があるものですし(ALSなどの疾患は一部当てはまらないものもありますが)、解剖学、運動学、運動生理学もそうです。医学的に特別なトレーニングがあるわけではなく、トレーニングはトレーニングですから、対象者の目標を達成させる上で必要な体力要素を維持・向上させる為に、よりベターなものを選択するという話だと思います。

退院後に外来のリハが必要ではなく、体力レベルの向上を目的とするならば、医療従事者よりもスポーツ科学、体育学の専門職が適任だと思いますし、フィットネスクラブがその役割を担えるならば、その恩恵を受ける人も多いと考えています。その専門職はパーソナルトレーナーだと現状で言えばそうなのかも知れませんが、だからと言ってスタッフが雑談と清掃要員であれば良いとも思いません。この辺りは機会があれば触れたいと思います。

フィットネスクラブがリハビリの次の段階の人を受け入れられるというよりも、基本的な知識と技術を持ったトレーニング指導の専門職がいれば、幅広く対応出来るのではということです。

今回の例は、退院後に外来のリハは必要なく、日常生活は自立レベルというケースで書きました。あくまで今回の内容は主に運動器の話として捉えて頂きたいと思います。

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