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#21 「明日から使えるテクニック」はあるのか?

集客の為の文言だと思いますが、あるんじゃないでしょうか。ただその条件を考えてみると、日々の臨床で、「何かちょっと違うんやけどな…」というような違和感を常日頃から感じていて、試行錯誤を繰り返しているということが前提にあると思います。ですから、「誰でも明日から使えるテクニック」ではなく、「明日から使える人もいるかも知れないテクニック」の方が適切なのかも知れません。

しかしさすがに集客の文言で、「明日から使える人もいるかも知れないテクニック」を採用する人もそういないでしょうね。「明日から使えるテクニック?そんなのあるか!」というツッコミもわかりますけど、素人がセミナーや講習会に参加するわけでなければ、参加する前から積み重ねているものがあるでしょうし、自身の課題に関するヒントに対して注意が向きやすくなっていることもあると思います。そのような人は、「明日から使えるテクニック」を得ることもあると思います。もちろん練習が必要といったケースもあるでしょう。

臨床とは違う例で考えてみると、ある料理の味に少し物足りなさを感じてはいるけども、調理の仕方の問題なのか、何か足りないものがあるのかがわからないという人がいるとします。その人が料理教室に参加して調理方法のヒントや、足りない食材や調味料を知ることで、料理の味が改善する可能性は高まると思います。料理をしたこともない人なら、そういった具体的な疑問はないでしょうし、何とか習った通りに料理をしようとすることで精一杯になると思います。

臨床の例で考えてみると、ある徒手療法のテクニックの紹介で、「似たことはやっていたけど、そのアイデアはなかったな」ということもあると思います。専門教育を受けて既に臨床をしているわけですから、セミナーや講習会で1から10まで学ぶわけではないでしょうし、素人が参加することが前提でなければその必要もないと思います。基礎的な知識はある程度有していることが前提であってもおかしくありません。

重要なのは既に専門職として働いているということだと思います。料理の例に戻りますが例えば店を開いている料理人であれば、本来は(ある程度)美味しいのは前提(であって欲しい)であると思います。さすがに殆どの人が「とても食べられたものじゃない」というのは、それをあえて狙っているわけでなければ仕事になっていないと言えます。商売を始めていながら、「そうなんです。不味いですよね。これから頑張ります。よろしくお願いします。」では、「おいおい、何故店を出したの?」というツッコミをされても仕方ありません。

既に臨床をしているということは、料理人で言えば既に商売を始めているということですから、ある程度の実力があり、自身の課題を自覚しており、その解決に向けた試行錯誤とヒントに対して注意を向ける準備(俗にいうアンテナを張っている状態)が出来ているということが必要なのだと思います。それが私自身十分に出来ているかと言えば自信はありませんけど。

「ある程度の実力がある」ということは、専門職としては「前提」になります。対象者の立場で考えると、「まだまだ何も出来なくてすみません。一生懸命頑張ります!」はせめて実習生までの態度であり、「そうか、頑張りや!」とはなかなか言えないと思います。こういうことを書きながら、「大変な仕事をやってんねんな…」と改めて感じたので気を引き締めようと思います。

謙虚と思われる方が無難だとか得だと思って振る舞う人もいるかも知れませんが、真面目に仕事をしている方々はみんな謙虚だと感じます。しかし、へりくだった態度ではなく、「ここまでは出来る自信がある」という専門職としての自覚と、「もっと良い方法があるはずだ」「もっと違った視点があるはずだ」という謙虚さを兼ね備えているように感じます。

そのように考えると、「明日から使えるテクニック」はあるんじゃないかと思うわけです。臨床してない学生ではないですから。

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