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#9 「何故出来ないんだ!」②

前回の続きです。

その動作を遂行する上で、潜在的には現時点で出来る能力を有しているのに出来ないということは多くあると思います。そうではなく、その動作を現状の機能では遂行が不可能であれば、その機能向上を図る為のアプローチが必要になります。

出来る能力を既に有しているのに、「この動作が出来ない原因は○○筋の筋力低下だ」と見立てを誤った場合、○○筋の筋力増強を図るアプローチをすることになると思います。○○筋の筋力低下が出来ない原因ではないわけですから、狙い通り○○筋の筋力が増強したとしても、出来るようにならないかも知れません。

「かも知れない」と表現したのは、○○筋を優位に動員させる方法を獲得することによって出来るようになる、実施した筋力増強運動が○○筋の筋力増強以外の要素に影響を与えた、筋力増強運動と並行して動作自体の練習を行っていたので、その練習方法によっては出来るようになるなど、様々なケースは考えられるからです。

動作にはバリエーションが多くありますから、どのような動作をしたのかという中身については触れません。しかし、最初から出来る能力を有していたわけですから、動作が出来ることが目的であったならば、適切な介入とは言えないと思います。見立てを誤ることで対象者に余計な努力を強いることになり、しかも結局出来るようにならないのであれば、対象者はもちろん専門職としても辛いことです。

そういったケースで見立てが違っていたかも知れないと見直すことが出来れば良いのですが、間違っていないと思い込んでいるとしたら、出来ない原因は対象者にあると考える人もいるかも知れません。見立てが間違っていたり、不適切な指導方法が原因で出来ないのに、「何故出来ないんだ!」と憤っても、それは専門職に原因があるわけです。

次回は少し具体的な例を挙げて考えていきたいと思います。
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