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#8 「何故出来ないんだ!」①

個人的には患者さんが出来ないことが出来るようになる、上達するといったことをサポートすることが役割のひとつであり、やりがいでもあり、終わらない試行錯誤の原因ともなっています。(場合によってはどうしようもないケースは当然あります)

もちろん貢献出来ることは限られていますので、よく言われるようなチーム医療も重要です。また、理学療法士として貢献出来ることと、関わるひとりの人間として貢献出来ることも考え続ける必要があると思っています。

前職の運動指導の仕事、今の理学療法士の仕事、どちらも「出来ないことが出来るようになる、上達する」といったことをサポートするケースは多くあります。それが運動指導者やセラピストなどの専門職の役割のひとつであるとすると、対象者が出来ない、上達しないままであれば、専門職の問題であるとも考えられます。

「やる気がない」「自主性が足りない」「理解力がない」と、対象者に原因を求めたところで、解決しないわけですし、それらの原因でさえ専門職にあると考えることも出来ます。専門職の問題ではなく対象者に問題があると考えると、仕事の放棄になります。

最初からやる気があって自主性があって理解力がある人はそんなに多くないでしょうし、特に患者さんの場合で言えば、殆どは望んで患者さんというカテゴリーに入りたかったわけではないでしょうし、例えば高次脳機能障害のある患者さんに対して、「やる気がない!」「理解力がない!」と憤っているとしたら、アホかと言われてしまいます。

「何故、言う通りに出来ないんだ!」というのは、教えているわけではなく、上手くいかない原因を対象者に押し付けているだけです。「俺の言ってることは理論的であり科学的根拠があるんだ!」で通用するならば、文献や動画を渡して自主練習をさせれば済む話かも知れません。

それで出来るようになる、上達するケースは程度の差はあれど、もちろんあると思います。しかしながら、対象者にとってサポートが必要だからその仕事を受けているのだと考えると、「何故、言う通りに出来ないんだ!」とは悪い冗談です。

「何故、言う通りに出来ないんだ!」ではなくて、「何故、上手く導けないんだ!」と、自分自身にその不甲斐ない気持ちをぶつけて、実力を高める努力をするしかないと思います。対象者に怒るのではなく、自らの原動力に活かすべきです。例え、自分自身の不甲斐なさに怒っていたとしても、対象者にぶつけることのないように、私自身も気をつける必要があります。

続きはこちら
#9 「何故出来ないんだ!」②

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